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目覚めた頃には温もりも冷たくなって、太陽も私に呆れたように姿を消していた。 「………。」 起き上がってみると、側には数枚の諭吉。 トゥルトゥル……… 「はい、フロントです。」 「サンドイッチひとつ。」 「かしこまりました。」 ………ガチャ ヨレた制服を着て、諭吉をポケットに突っ込んだ。 所詮こんなもの。 一時の夢はいつか覚める。 窓際に立ち、夜景を見つめると昨日と同じ景色。 ゛こっちへおいで" 昨日と同じなのに、今は1人。 「…愛なんて夢でしかない。」 帰る家はない 友達はいない 信用はしない 愛なんて 「…殺してしまえ」
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