353人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
ピーポーピーポー…
ウーウーウー…
「ったく、うるせぇな」
月夜の空に、頭から服、靴まで真っ黒な青年が浮かび立って居た。
彼の足下は大変な騒ぎで、事故を起こした車と、救急車。パトカーも着いた様だ。彼は眉を寄せて眺めていた。
「この世はうるさくてたまらない。早く魂を回収して、帰るとするか…」
彼は、何も持たない右手を前に突き出す。次の瞬間には、大きな鎌が現れて掴んでいた。
足下では、事故を起こした車から血まみれの男が救出された所だった。
鎌を構えた彼は、血まみれの男を目指して一息に飛ぶ。そして、そのまま鎌を振り下ろした。
ザクッ
最初のコメントを投稿しよう!