好きな子

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 一人で遊ぶ時、決まって俺の中には物語があって、俺はその主人公の男の子を演じていた。  物語はいたって単純なヒーローもの。主人公、卓也は別の星から地球の平和を守る為にやってきた。同じ学校の仲間に次第に秘密を知られ、一緒に戦うようになる。当然、その中の女の子を好きになり、地球人じゃない自分と葛藤する…って感じの物語を、一人で何役もこなして遊んでた。  だからこの頃から、作家になることを目指し始めた。小説の中では、自分は男の気持ちになれるし、女の子と恋愛も出来る。気付かないうちに自分の心に変化があったのかもしれない。
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