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内側から門を開けた昌浩は刹那を招き入れた。
安倍邸に入った刹那はその広さに吃驚した。
「でっか!」
「そうですか?結構うちは小さい方ですが・・・。」
「俺にしたらかなりでかいぞ。」
家にはいると昌浩はまず、祖父の部屋はと案内した。
「じい様、失礼します。」
「ああ。入りなさい。」
扉が開き、そこにいたのは齢八十は超えているだろう好々爺な老人がいた。そして、他にも何人か居るのがわかった。
「そこのあなたも入って下さい。」
「あっ、はい。失礼します。」
頭を下げて、部屋に入った刹那はまず御礼を言った。
「あの、今日は泊めていただきありがとうございます。お蔭で野宿せずに済みました。・・・俺の名前は真宮刹那と言います。」
「いやなに、助け合うのが当たり前なのでの~気にする事ありませんよ。私は安倍晴明と言います。狭い処ですが、どうぞ寛いで下さい。」
「ありがとうございます。・・・あの、」
刹那は部屋に入ってから気になっていたことを言った。
「どうしましたか?」
「どうして俺の後ろに居る人はこんなに殺気立って俺を見てるんですか?結構怖いんですけど・・・・・💧💧」
その瞬間、部屋の中がびしりと音を立てて、固まった。
だが、晴明だけは気にしていないようだった。
「刹那様、今この部屋に何人いるか分かりますか?」
「俺と昌浩君と晴明様、あと・・・・・もっくんとそこの蒼い人、鳶色の髪の人、朱い髪の人、その横の金髪の人、あと6・7歳くらいの女の子と男の子、あと今変な裂け目から黒髪の人。以上です。」
最後に言った言葉に流石の晴明も唖然とした。
「!?なんと・・・異界の入り口まで見えるとは・・・・よほど強いようですね見鬼の才が・・・・・・」
「ほう‥‥我等が見えるとは・・・・。」
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