9・11の総選挙は稲川会対山口組の戦いであった。

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ところが、時代が変わって、石井進さんは、とっくの昔に死んでしまった。石井さんに弟子入りして、次の会長になっていた稲川さんも、しょっちゅうオーストラリアに行って肝臓の手がん術をやったのですが、最近癌で死んでしまった。後継者がまだ決まっていない。だから、今、4人の親分衆が集団指導体制をしいています。組織全体が動揺しているようです。 一方の山口組は、名古屋から新しい人材が入った。今の組長は司忍(本名・篠田建市)という人物ですが、銃砲刀剣法違反で収監された。しかし、総理大臣に当たる若頭も既に名古屋から高山清司という人が来ていて、新体制をがっちり固めている。それで、山口組は反撃を始めた。その反撃の第-弾が関東進出。銀座や六本木を縄張りにしている国粋会が、いよいよ山口組の傘下に入った。だから、今、銀座は山口組が支配しているのです。 9・11の総選挙は、裏社会でいえば、稲川会対山口組の戦いでもあった。ところが、山口組が負けた。しかし、選挙後、山口組は新体制をかため、いよいよ反撃に出はじめている。これはいろんな影響があると思うのです。小泉さんは、選挙で3分の2議席をとったといっても、数なんか何の意味もない。政治というのは、そんなきれいなものではないのです。
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