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  「わりいねい。もうちょい寝ててくれや」  ふと、気が付けは彼女は地に足を着けていた。白い地面、白い空。壁は無い。  白シロしろ。空白の世界。  そこには一人、くたびれたトレンチコートを羽織った人物が。彼女はその人物に見覚えがある。それだけを思い出す。誰かは分からない。  彼女は尋ねる。『あなたはだあれ?』と。 「ま、まあ、俺の正体なんて何でもいいさね」  謎の人物は、何故か照れ臭そうにそう言うと、『それより、お前さんの正体を教えちゃあくれないかねえ』と彼女に尋ねた。  彼女は首を傾げる。  
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