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森での戦いから一夜明けた日、ある建物の前に女と少年はいた。少年は未だに目を覚ましていないが。
看板には《ギルド・ツバサ》と書かれていた。
女は家に帰るかのようにドアをあけて入っていく。
「お帰りマスター!!」
「お帰り~!!」
「おか…」
様々な迎えの声が聞こえ、女は返す。
「ただいま。リア、こいつの傷を治してくれない??」
リアと呼ばれた男は「はいはい~」と軽く返事し奥の部屋に少年を担いでいった。
女は椅子に座り、水を飲む。
そこへリアと少年を見ていた黒髪を腰よりも長く伸ばした女が近づいて行く。
「マスター。アレって隠し子?」
「ブホ!?」
飲んでいたが不意に変なことを聞かれたので盛大に吹いてしまった。咳き込み、目に涙をためながら女を睨む。
「サ…ササササリア!!冗談はやめて!!アレは拾ったの!!」
女は真っ赤になってサリアに言った。
「……その前に、人に水吹きかけたのを謝ろうか。ミカ?」
「な!?それはおま「あ゛ぁ!?」申し訳ありませんサリア様」
ミカは床にでこをあて謝った。
ミカはここ、ツバサのマスターなのだが、サリアには勝てない。
魔法、力、地位などは確実にミカの方が上なのだが。
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