367人が本棚に入れています
本棚に追加
「そういや、うちのリーゼとクリスがお世話になったらしいね…」
「ヒッ、ヒィィィー!?」
残された最後の男は悲鳴を上げ、逃げ出そうとする。
しかし、ティアに肩を掴まれ、逃げられない。
「1つ、頼んでも良いかな?」
ティアは笑顔で男に尋ねる。
「誰がテメェなんーガアッ!?」
バキッと鈍い音がして、男は叫ぶ。
どうやら、右肩の骨が折れたらしい。
「もう一度だけ訊く。
頼みがあるんだが、良いか?」
男はガクガクと頷き、震えている。
「うちの連中に二度と手を出すな。
もし、そんな事があったらー」
ティアの瞳が怪しい光を放ち、震える男を捉える。
「貴様らの『生塵同盟』は私が潰す。
そっちの頭に伝えな」
男は何度か頷くと、全力疾走で逃げて行った。
他の男達は床に転がったまま動かない。
新人らしき請負人は一礼すると引き返し始めた。
「時間を喰ったな…。 先に進もう」
ティアの言葉に無言で頷く3人。
一同は扉を開け、番人の間へと進む。
最初のコメントを投稿しよう!