入団試験

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『グルァァァ!!』 「破ァッ!!」 神白の右前足の爪を長剣で受け止めるクリス。 回避が間に合わないが故の苦肉の策。 しかし、力の差に地面に叩きつけられる。 『【ホワイトブレス】!!』 神白は一度、空気を吸った後、一気に白い炎を吐き出した。 「……畜生、範囲が広過ぎる!!」 クリスはリーゼを突き飛ばし、自身も横に転がる。 『……やるな、人間』 神白は次の攻撃に移ろうと、クリスとリーゼに向き直る。 「リーゼ、次の一撃の後、僕が奴の気をしばらく引く。 その間に君の一番強い魔法を奴に喰らわせてくれ」 クリスは長剣を構え、神白と対峙した。 「気を引くって、アンタ、その怪我……」 リーゼは焦げて、黒ずんでいるクリスの右腕を指差す。 先程、リーゼを庇って負った傷だった。 「僕は君のフォローを任されてる。 君の命は僕にとって、最優先事項。 もし、僕を心配する余裕があるなら、これ以上、迷惑をかけないでくれ」
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