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亀裂の先に光が現れるや否や、円形の赤い光線が放たれ、神白の脇腹を貫いた。
『グォォォォォ!!』
神白はよろめき、地面に倒れると、完全に息絶えた。
「……ハァ……ハァ……」
「クリス!!」
「リーゼ!!」
右の掌(てのひら)から煙を上げながら、亀裂の中から現れたのはティアだった。
後ろからシルフィとアンディも現れる。
「ハァ……助かった……」
クリスは巨剣を長剣に変え、腰に差すと、安心したらしく、地面に膝をつく。
リーゼも同じように地面に座り込む。
「どうやら……間に合ったらしいな」
ティアは若干、顔色が悪かったが、すぐに右手に銀色の手袋をつけた。
「……どうやってここに?」
「私が空間を無理矢理破壊して……割り込んだんだ。
かなり……体力を……使ったがな」
リーゼの問いにティアは微笑む。
「とりあえず、一度戻ろうか。
リーゼちゃんの『番人の祝福』だけ早めに済ませよう」
いつの間にか神白の死体を調べていたハジキの言葉にリーゼは首を傾げる。
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