367人が本棚に入れています
本棚に追加
「……まだ起きてたの?」
宴会の興奮のせいで、イマイチ眠れ無かったリーゼは、屋上に来ていた。
満天の星空の元、寝転がっていたのはクリスだった。
「……泣き虫お嬢さんか」
「アンタねぇ……」
リーゼは拳を固めたが、しばらくの間を置いた後、止める事にした。
「ん、怒らないの?」
「皆を起こしたら悪いから」
「まあ、それもそうだね……」
酒が入った年長の3人はティアの部屋で爆睡し、シルフィはその面倒を見ていた。
酒を飲まないクリスとリーゼは自室に戻ったが目が冴えてしまい、こうして、星空を見上げている。
「綺麗ね……」
「ま、シルフィの美しさには負けるけど、まあ、綺麗だね」
クリスの発言に溜め息をつくリーゼ。
確かにシルフィの美しさは星空にも勝るかもしれなかったのだが。
「ああ、そうだ、今日はアリガト」
「え? 最後、何て言った?」
クリスは悪戯っぽく笑いながら、ティアの棒読み口調をさりげなく、指摘する。
最初のコメントを投稿しよう!