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翌朝、眠い目を擦りながらリビングへ行くと、母さんと父さんとりつ兄が朝食を摂っていた。
「あ、ななちゃんおはよう♪」
「おはよう。…りつ兄起きるの早いじゃん」
「昨日はななちゃんと一緒に寝れたからね~」
「あら、またななと一緒に寝てたの?」
「りつ、自分のベット要らないなぁ。父さんにくれよ」
「ダ~メ。あれは俺に寝床を追われたななちゃん用だから」
…みんな笑ってる。
俺をネタに。
俺は手早く身支度を済ますと、家族が朝食を摂っている食卓に向かった。
「りつ兄さぁ…何で俺の邪魔するわけ?」
俺は椅子に座りながら聞いた。
「何でって…ななちゃんが可愛いから♪」
「りつは本当にななが好きなのね~」
「父さん妬けるなぁ…」
「あら、仁志(ヒトシ)さんには私がいるじゃない…」
「そうだね美香(ミカ)さん」
あぁ…これが結婚20年目で高校生の息子が2人いる夫婦なのだろうか…。
目の前で朝から繰り広げられるイチャイチャっぷりには、毎朝うんざりしている。
「あ、ななちゃん!もうバスの時間…」
「あ!早く行かなきゃ……行ってきまぁす!!」
「俺も行ってくるね。母さんと父さんも気をつけて行ってらっしゃい」
「「はーい」」
今日も1日が始まる。
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