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そんな話をしていると、夏菜たちの通う学校に着いた。
クラスの振り分け表が既に貼られているらしく、多くの生徒が集まっていた。
八「すごい人だな―」
夏「うぁ~、緊張してきたっ」
八「なんで緊張?」
夏「こういうのって緊張するもんでしょ?」
八「そ?」
夏「だって八重ちゃんと違うクラスだったら、アタシやってけないようっ。涙」
八「はいはい、アタシも」
と八重子は、真剣に悩む夏菜を軽く流して、生徒が群がる方へと向かう。
友達と同じクラスになれた人、なれなかった人などで、盛り上がっていてクラス表を見に行くのは大変そうだ。
だが、八重子は迷うことなく前へ進んで行った。
夏「えぇぇ~、八重ちゃん待ってっ!」
ひるむことなく進んで行った八重子を、必死に追って行く夏菜。
夏「うぉぉぉお。八重ちゃんドコだぁ」
人ゴミを押し分けながら、八重子の姿を探す。
小さい夏菜は、今にも押しつぶされそうだ。
八「夏菜っ!!」
八重子の呼ぶ声がして、夏菜は腕を引っ張られた。
夏「おぉぉぉぉぉ?!」
不意に腕を引っ張られて、バランスを崩し八重子にぶつかる。
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