PROLOGUE~Past~

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悠然と佇むそいつは流暢に話しかける。その突拍子もない発言に少年は言葉が出ず、ただ口をパクパクする。 「…順序だてて説明しよう。我は地球の生物ではない。まあ神のような存在だと思ってくれて構わない。」 「…その神とやらが、一体俺に何の用だ?」 普段の冷静さを取り戻した少年は戸惑いながらも銀狼に話しかける。 「しばらく前から貴様の事を我は監視していた…そう殺気立つな。別に邪しまな理由ではない。」 睨む少年に牽制しつつ話しを続ける。 「しばらくの監視の結果、我は貴様が気にいったのだ。故に我は貴様とコンタクトを取ろうとしていたのだが、生憎邪魔が入ってな。貴様がやられるのをただ見ているのも忍びなくてな、力を貸してやったわけだ。」 「力を?(さっきの奴もそんな事を言っていたな。)…じゃあこれは俺がやったのか?」 辺りに倒れている男達を見渡つつ尋ねる。 「そうだ。」 .
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