一章

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「ねぇ、お父さん。鳥って今居ないんだよ。 10年前に害鳥駆除の法律が出来て、カラスを駆除し続けたら、他の鳥もいなくなっちゃったんだよ」   「お父さん、見て見て! 大きい魚が居る!あれが鯉なの?」   「IDがあったらきっと警察が助けに来てくれたのにね? お父さんも死んだ事になってるのかな?」   「お父さん、あの木の実変な形してる!」   「雨って落ちて来る時は氷の粒だけど、落ちて来る間に溶けて雨になるんだよね」   「私、あそこから出たら、食事ってしてみたかったんだよね。 味って色んな物があるんでしょ? 食感とか喉越しとか、食べるって動作にも色んな感じ方があるんでしょ?」   「見て見て! カタツムリ!」
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