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松下さんを下まで送ると、旦那さんと娘さんがお迎えに来ていて、あられ達は荷物を渡した。
とても優しそうな旦那さんやった。いつも夜に電話がかかってきてニコニコして、またダーリンから電話?と部屋のみんなに声かけられていた松下さんのそのウワサのダーリン。
幸せ者だね松下さん。
そして松下さんは荷物を積み込んで、会計を済ませカートを再び返しに行く。
ここは会計を済ませて退院証明書を看護婦さんに渡すためにもう一度病室のあるナースステーションまで戻らなくてはいけないのです。
退院が証明されたらやっと腕につけていた遊園地のフリーパスの腕輪外してくれる。
松下さんは看護婦さんにハサミでフリーパスを切ってもらうために腕を差し出した。
その瞬間…滋賀さんとあられは考えている事が一緒だった。
すかさず松下さんと一緒に無言で腕を差し出したあられ達2人。
看護婦さんは、アナタ達はまだでしょ!!とくすくす笑っていた。
そういえばあられいつ退院なんやろか?まだ何も言われてない。
出血ほんまにとまるんかな?
松下さんは最後にまた病室に戻って、入院生活一緒が一番長かった堀口さんに挨拶をしにいき、涙を流していた。
あられも涙がでそうやった。折り紙の先生もういなくなっちゃうんや。
もうお別れや。
また会えるかな?
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