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青年の語った歴史は、朝音達にとって信じがたいものだった
騎士、守護姫の存在
魔の一族、世界の滅亡
そして、宿神の力
まるでアニメのような早大な流れだ
「私が知っているのはここまでだ。滅亡の後のことは分からない」
静まりかえった空間に、淡々と青年の声が響く
「今再び、ブレイクの血族が動きだした。この世界は、このままでは壊れる」
「で?俺たちに一対どうしろと?」
今まで話を聞いていた翡波が用件のみを告げた
確に、ここまでではただの昔語りだ
自分達に近寄って来た理由は聞けていない
「お前達は神に選ばれた次期騎士だ。ブレイクを退け世界を守れ」
三人は唖然とした
質問をした翡波すらも絶句している
自分達が、騎士
神を使役し、世界の為に動く者
ブレイクを倒し、世界を救うことが出来る存在
「うそでしょ?私達普通の高校生じゃん。そんな力も、ないし」
「力がないわけではない。まだ使いこなせていないだけだ。」
夏祈の言葉にすぐさま返し、現実を突きつける青年
「またいずれ、迎えにくる」
くるりと背を向けて青年は霞のように姿を消した
世界の為に戦う?
それとも今までの生活をつづける?
各自の心は揺れていた…――
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