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夕方になり、食事の準備にとりかかった
材料はニンジンタマネギジャガイモ牛肉等
ざっとみて分かるように定番のカレーである
米は各自である程度もちより、すでに炊き上がっている
「で、誰が何するの?」
夏祈の問いかけ
仕事分け次第では当たり前に作るよりも酷いものが出来るときがある
担当決めは肝心だ
「私が料理するよ。翡波は食器洗って来て。夏祈は私の手伝い。」
「…大丈夫か」
「え、何か言った翡波。」
小さな翡波の呟きを聞き取り、あえて聞こえていないことにする
「いや何も」
翡波はさっさと食器をもって洗い場へと向かった
翡波の後姿が見えなくなると、朝音はほっと息をつく
とそれを見た夏祈が悪げのある笑みを浮かべてきた
「ふーん…。朝音翡波が好きなんだー。」
「好き!?…ちっ違うよっ…!」
あまりの驚きに持っていたニンジンを落としかける
夏祈は思った
…慌てすぎ。バレバレ…
「ねぇ、翡波のどこがいいの?まぁ確かにかっこいいしお金持ちだし将来有望株だけど…それだけじゃない?」
それだけ…
それだけ揃えば十分過ぎると思うのだが…
夏祈の基準は高すぎる
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