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翡波のおかげでなんとかカレーが出来上がり、朝音達は夕食にありつくことができた
味もなかなかで、翡波の腕が伺える
黙々と食べ進める翡波を一目見て、朝音はうつ向いた
なんでも出来てしまう翡波
やっぱり好きだなぁ、と朝音は改めて感じた
「ねぇ、この後どうしようか」
夏祈が食べた皿を片しながら問いかける
まだまだ時間はあるのだ
一泊二日だが、今は7時過ぎ
「そうだな。この辺りに湖があるらしいが行くか?」
湖
「行く!」
朝音はいきおいよく返事をし、はたと考えた
湖だと翡波は言った
どうして知っているのだろうか
「ねぇ、なんで翡波が知ってるの?」
朝音と同様の疑問を、夏祈が翡波にぶつけた
翡波はあー…と声をあげて少々考えた後
「秘密」
とだけ答えた
問いつめたいのは山々だったが
翡波の顔が妖笑を浮かべている
暗に告げているのだ
聞くなと…
今更気づかいなどいらないとか言ってた癖に、これでは聞くに聞けない
「ほら、片付けるぞ。朝音は食器洗って来い。夏祈と俺はこの辺掃除するから」
「「はーい」」
二人は渋々返事をかえし、言われたとうりに動きだした
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