崩れだした日常

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目の前に現れた、異様な風体の男 「選ばれた者、お前たちは世界の砦だ。私と共に来い」 三人は発された言葉の意図が分からず対応に困った 目の前にいる存在は明らかに自分達とは違う気質を放っている 信用していいと思えるはずはない 「そんな事いわれて、素直にハイワカリマシタってなるわけないだろ」 翡波の意見は最もだった 知らない人にはついていかない、幼稚園児でも知ってる常識だ 「なら、世界の崩壊をなにもせずに見ているか?」 思いがけない言葉に三人を代表して朝音が口を開く 「世界の崩壊ってどういうこと?空の異変と関係があるの?」 青年は軽く眉を潜め、その話し自体を忌んでいるかのように複雑な顔をした 朝音達は青年を見て、事態が深刻だと確信する 「貴方が本当に私達の力が必要だっていうなら、話して」 これを言ったのは夏祈だ だが、三人全員の思いでもあった 空の異変 世界の崩壊 あまりにも現実離れした内容 詳しく聴かなければどうしていいか分からない それが実情だった 「分かった。はなせる範囲でいいなら、教えよう」 話は、約500前に遡る――。
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