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「はい」
「あ、ありが「使用料1回につき、1万円でーす」
「はぁ!?それって明らかこの本体より高いわよねぇ?」
「オカマ価格よ、輝ちゃん」
「あゆには笑顔で貸すのに~!」
「そりゃ友達と変態は違うでしょう」
「酷すぎる…!夏空の下、凍る女、薫…」
エアリーボブの髪をふわふわと風に揺らしながら、流麗な笑みを称える薫に、輝はおそろしげに呟く。
薫と輝の掛け合いは、いつもながら面白い。
薫は何故だか輝に厳しくて、輝も薫の前だと怯えたにも似たように、小さくなっている。
何も言わずに並んでれば、王子様とお姫様みたいでお似合いなのに。
だけど口を開けばそんなお伽噺なんてあるはずもなくて、冷たくあしらわれる輝の悲劇的な喜劇に、私はお腹をかかえて笑っていた。
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