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入学式直後。
新生活への期待と不安にざわめく教室に、彼は他のクラスメイトより遅れて入室してきた。
その出現により、今までの雰囲気とはまた違ったざわめきが起こる。
彼の姿が、見るも稀な美少年だったからだ。
色素の薄い髪。
薄めでいて華やかさも兼ね備えた整った顔立ち。
すらりと伸びた手足。
…しかもその美しさと言ったら見た目だけではなく、凛とした佇まいや歩き方に至るまで品の漂う、正に王子様のようだ。
みんな我を忘れたかのように見惚れている。
私もその一人だ。
そんな王子様が出席番号順に並ぶ席に、物腰優雅に着席した。
…そこは私の隣の席だった。
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