2673人が本棚に入れています
本棚に追加
…あれからちょうど1年。
お互い衝撃的な出会いを果たした私たちは、輝がやたら私の髪を気に入って、よく話すようになった。
あの乙女なキャラには最初こそたじろいだりもしたけれど、それも個性だし、何より輝といるのはすごく楽しくて、すぐに仲良くなった。
今では名前で呼び合う仲だ。
「早いなー。もう2年だよ」
「そうね。新入生がやたら輝いて見えるわ」
「それは輝が汚れてるからじゃない?」
「何ですって?!」
購買へ飲み物を求めて向かう途中、通りかかった1年生のクラス。
つい最近まで自分がいた教室には、真新しい制服に身を包んだあどけない後輩たちがいた。
それは時の流れの証拠で、感慨深さに思わず呟く。
続けて輝も溜め息と混じらせて嘆いたので、すかさずいつもの調子でツッコミ。
自分でも口が悪くて可愛くないとは思うけど、これが私のキャラ。
輝も口では怒りながらも受け入れてくれるから、つい甘えてしまうんだ。
最初のコメントを投稿しよう!