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少年は子猫とできるだけいっしょに時間を過ごしたいと思い、別れを伸ばし伸ばしにしているうちに、空には一番星が輝き始めた。
少し肌寒くなり、秋の風が少年と子猫から体温を奪っていく。
体をさらに丸くして、縮こまる子猫を見て、少年はますます小さな命を手放せなくなった。
母親には内緒にして、自分の部屋で飼おうと決意した時、少年の頭上から光が差し込めた。
体が浮いたように感じたあと、あまりの眩しさに目を閉じ、そのまま意識が途切れたーー。
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