海の向こう

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「~~~?」 「~~~」 「~~~?」 「~~~!」 「~~~!」 ゆらゆら揺れている。 赤ん坊が眠りに落ちるようなゆりかごの揺れの類ではない。 不規則な揺れで居心地が悪い。 大成は頭痛とともに目覚めた。 思わず押さえようとしたが手が動かない。 両手首を何かで縛られている。 辺りは真っ暗。光は一筋も見えない。 ここで大成は初めて自分が袋の中にいることに気が付いた。 ざらざらした嫌な触感に変な匂いがした。 もがいてみるけども、出れそうにない。 後頭部が痛い・・・ 大成はどうすることも出来なかった。 二時間が過ぎた。 頭痛の痛みと闘っていた大成は、汗びっしょりになりながらうずくまっていた。 すると大成は突然ひっくり返った。 ぶざまな恰好で倒れて背中を強く打った。 息が詰まり一瞬怯み、目を閉じてしまったので、状況を把握するチャンスを失ってしまった。 誰かが大成を袋から出した。 その後すぐタオルで目隠しをされた。 タオルの隙間からランプのような物でここは明かりが満たされていることを推測した。 ひんやりする布を後頭部に当てられて、怪我している所を探すように誰かは大成の頭の至る所を触った。 「痛っ」 怪我している部位を押されて、反射的に声が出た。 「~~~」 大成の知らない言葉で話されて一発殴られた。 声の主は男のようだ。 それからその部位を中心に手当てが始まった。 手当てを黙って受けながら大成は考えを巡らした。
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