〈Actionー1.HELL〉

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 少女の手には、限りなく白銀に近い、神々しいとしか形容の出来ない三つ又の槍があった。  長く……長く、それはあらゆるものを浄化してしまいそうな程。暗闇に光る、太陽の如く。  そして、少女は紡ぐ。 「もう次はないらしいよ?」  刹那、少女の槍は鮮やかなモーションで手から離れていき、目を潰しそうな程強烈な光を放ち──消えた。  いや、その捉え方は間違っている。消えたのではない、槍は光となったのだ。 「……ガッ……ァ!」  大地に赤黒い血が、雨の様に降り注ぐ。槍は、クロノスドラゴンの喉を貫いていた。龍の眼は、死んでいる。 「……ふー……」  少女が一息吐くのと、時を同じくし、龍の巨体は地に倒れこんだ。  少女は手を天にかざすと、「爆ぜよ」と呟いた。その時、槍はより一層の輝きを放ち──爆発した。  大地が揺れ、砂埃が舞う。まさしく爆発的な爆風が起こり、木々はこれでもかと大きくしなる。 「これで一件落着っと!」  砂埃で何も見えない少年の耳に、少女の高い声が響いてきた。  
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