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「おいおい……
またやったのか?
程々にしておけよ。」
彼の目を見ると、興奮して目がぎらぎらしていた。
いつもならもっと怒るのだが、こうゆう時の彼には下手にそんなことをしない方がいい。
長い付き合いで、それは充分にわかっている。
最初の頃はそれでよくトラブルになったものだ。
「いいじゃねぇか、別に。
『月に一度のお楽しみ』なんだぞ、俺にとっては。
それに、失敗はしたことがないし、出来ない。
俺にはお前が心配する意味がわからねぇよ。」
まぁ確かにそうだ。
俺達がヘマをする訳がない。
そう思い黙った。
「……さて、次は何処の街にしようか。」
少し古くなった地図を机の上に広げながら、彼は呟いた。
先刻よりも更にニヤリとした不気味な笑みが顔にひろがった。
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