1話 始まりは、この街だった。

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  「おいおい…… またやったのか? 程々にしておけよ。」 彼の目を見ると、興奮して目がぎらぎらしていた。 いつもならもっと怒るのだが、こうゆう時の彼には下手にそんなことをしない方がいい。 長い付き合いで、それは充分にわかっている。 最初の頃はそれでよくトラブルになったものだ。 「いいじゃねぇか、別に。 『月に一度のお楽しみ』なんだぞ、俺にとっては。 それに、失敗はしたことがないし、出来ない。 俺にはお前が心配する意味がわからねぇよ。」 まぁ確かにそうだ。 俺達がヘマをする訳がない。 そう思い黙った。 「……さて、次は何処の街にしようか。」 少し古くなった地図を机の上に広げながら、彼は呟いた。 先刻よりも更にニヤリとした不気味な笑みが顔にひろがった。 .
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