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その爆発から約3年後の街の病院の前で立っている彼は、そんな不安はこれっぽっちも感じていなかった。
何故なら、自分が爆発のせいで死なないという自信があるからだ。
まだ人が住んでいる、爆発されてない街が消されてゆく。
だが、既に爆発した街がまたもう一度爆発したことはまだ一度もない。
だったらその街に住めばいいじゃないか。
そうすれば自分が死ぬことはない。
何も言わずにドアがあったはずのところから彼は中に入って行った。
2階へ上がると、外見からは想像もつかないような、綺麗にしてある部屋があった。
埃一つない。
まぁ確かに窓から見える景色は綺麗とは言えないが……
しかし、それを除けばちょっとした高級ホテルなみだ、と彼は思っている。
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