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今のは幼なじみの「立花 百合佳」容姿淡麗、家事万能、成績優秀ときたもんだから俺らが通ってる学園、桜学園のアイドル的存在みたいなもんだ。本人は「みんな見る目ないよ」といっている。俺はいつもこいつに起こしてもらっている。
あぁ、俺は「水原 冬馬」10年前の事故で両親を亡くしてそして俺自身の記憶も10年前から前の記憶はのこっていない。それ以来親が昔から仲良くしていた百合佳の両親に面倒になってきた。高校にはいってから自分の事は自分でできるからと無理を言って自分の家で暮らすようになった。百合佳の両親は「うちで暮らせばいいのに」といってくれたがさすがにそこまでは迷惑をかけたく無かったので断った。まぁ金は母親が俺の為に貯めていた金があったため何年か暮らす分くらいはあった。百合佳の両親も「隣だから」ということで許してくれた。
それ以来百合佳が毎日起こしにきてくれた。朝飯も断ってはいるんだけど作ってくれている。正直嬉しかったりもする。一応俺の容姿はよくもなくわるくもないって感じで、成績は………また今度話すことにしよう。俺は着替えを済ませ階段を降りていった。
冬馬「おはよー」
百合佳「おはよー冬馬、今並べるから顔でも洗ってきて」
顔を洗い終え戻って来るとテーブルにきれいに並べられていた。
百合佳「あっ戻ってきた。準備できたから食べよ」
2人「いただきます!」
いつも朝食は和食で「朝は時間ないし面倒なんだからパンでいいのに」というと「パンだとすぐお腹空いちゃうでしょ。それに私が好きで作ってるんだから面倒なんかじゃないよ」
ということなので和食だ。
冬馬「相変わらず百合佳の作った飯はうめぇな」
百合佳「ありがと♪」
百合佳はよほど嬉しかったのか満面の笑みを浮かべていた。
2人「ごちそうさま!」
百合佳「食器洗うから玄関で少し待ってて」
冬馬「俺がたまには洗おうか?」
百合佳「いいよ、すぐ終わるから。それに冬馬が洗ってたら遅刻しちゃうよ」
言い返す言葉がないので俺はうなずき玄関で待つことにした。少し悲しかった俺である。
百合佳「お待たせー」
冬馬「おぅ、じゃ行くか!」
百合佳「うん!!」
こうしていつもと同じ1日が始まった。あの夢のことを除いては………。
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