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隼人は警察署の中にある霊安室に来ていた。隼人がくる前に一人の女性がいた。
「隼人さぁん…」
「美雪ちゃん…君も朝のニュースで?」
美雪はただ頷く事しか出来なかった。増野美雪は勝彦の実の妹だ。勝彦は1度離婚して、安西は父親の姓名だ。それでも中は良かった。
「何でお兄ちゃんが死ななきゃならないの!お兄ちゃんと一緒に歩きたかった…」
増野美雪はあと数週間後に結婚式を控えていた。父親は既に他界しており、兄の勝彦が美雪のバージンロードを歩く相手になった。勿論勝彦は快く引き入れた。
「勝彦…」
と言った後、2人の刑事が来た。一人は若い男でもう一人はいかにも何十年も刑事を勤めている初老の刑事だった。
「この度はご臨終で…」
と言って深々と頭を下げた。隼人と美雪も釣られてお辞儀をした。
「林隼人さんは」
「あっぼっいえ私です」
「少しお時間よろしいでしょうか?」
何かあるのか。隼人は初老の刑事と一緒に霊安室を出て行った。
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