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その頃の遥香は昨日待ち合わせをした場所にいた。そして今日は上機嫌でもある。手鏡でヘアチェックとメイクチェックをしていた。
「ごめんね待たせて」
少し遅れて、優が来た。相変わらず爽やかな笑顔でくるなと思うがそれが優の魅了の一つ。
「ううん気にしないで。今日何処行く?」
「じゃあ映画に行く?遥香見たい映画あるって言ってたし」
「本当!行く行く!」
とデート場所は決まった。話す事は大抵決まって仕事の話だ。
「メール見たか?」
「うん。先ずは一人目って感じあっ東野竜汰の情報は?」
東野竜汰は中学校時代助けを求めたのにも関わらず、知らないフりをした。次は東野竜汰がターゲットだ。優は変装の達人で1度制服を着るとその職員にしか見えない。例えば警察官だったら、誰もが警察官と信じて、演技力も抜群だ。下手な俳優より良い。裏社会にいなかったら俳優になってたかもと遥香はたまにそう思う。ちなみに今回は居酒屋の店員だ。
「だいぶ集まったよ」
と言う会話をしている間に映画館に来た。
「遥香さん?」
その聞き覚えのある声に振り替えると高校時代苛めた奴等のでリーダーでもあった。坂本麻矢だった。
「偶然ね~やっぱりご両親を探して東京」
「誰かと勘違いしてませんか?」
冷たい氷の如く冷静な声に麻矢は固まった。
「私は貴女何て知りません。ちなみに私は武藤百合ですよ。行こう優」
武藤百合は勿論偽名だ。大学もその名前を使っている。遥香は優の腕を組んでチケットを購入して暗闇に消えた。
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