死神のお遊戯 番外編

ケース１:長谷川みなみ

単語、熟語、文法、公式、全ての受験テクニックの先に一体何があるのか？クラスメートから嫌がらせを受け、担任からは煙たがれる私って生きている意味ないんじゃないかな？見いだしてよ。誰か………。
「長谷川みなみ。お前は今自殺を考えているな？本当にいいのかな？ククク……。」
突然後ろから奇妙な声が聞こえた。振り返ったが誰もいない。他の生徒の笑い声や話し声だけが聞こえる。
そもそも学校の玄関で声をかける人なんていない。私に会うとその日１日不幸だと言わんばかりの表情をして、さっさと消えろよとわざとらしい独り言を言う。
私を名前で呼ぶ人はいない。ゴミ、死人、クズとしか呼ばれていない。
トボトボ廊下を歩くと教室にたどり着く。辛い１日の始まりだ。今日はどんな知恵を絞って私をいじめるのかな？

さて、こんな具合に長谷川みなみは相当思い詰めているみたいだ。こいつに俺が説得しても面白くない。死神がやんわり助けるっておかしいでしょ？だから俺は思いついた。人が人を救えるのかなって！長谷川みなみにとってみれば仇敵に近い人間だ。面白くなきゃこんな実験しねぇよ。そいつの名前は松野美雪。クラスメートで長谷川みなみいじめの主犯格。次は松野美雪の元に降臨する。