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遠くから救急車のサイレンが聞こえて来て、それと同時に君は長すぎるまつ毛のついた瞼をゆっくりあけた。
僕を一瞬見て。少し目を逸してから照れくさそうに笑うと君は言った。
「私死ねなかったんだね、グズでごめんね」
今にも壊れてしまいそうだというのにそんなことを言うもんだから、僕の動揺を余計に煽りやがった。
「馬鹿野郎」
ただそれだけを君に返してから、ドアの方へと急ぐ。
外からうるさいくらいに呼び鈴を鳴らしているのだ、早く行かないといたずらだと思われてしまう。![image=226629872.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/226629872.jpg?width=800&format=jpg)
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