第1章

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「あーもう!!!本気だから!!去年の秋、この大学来ただろ?そんときから気になってた。」 …確かに来た、去年の秋。 でもそれは学校見学にいったからで、この大学を受けた人なら必ずいっただろう。 だからこの言葉はあてにならない。 「まだ信じないのかよ!!!…しょうがねぇな。……プルルル…」 少々参ったのか、降参気味だった壱が携帯を取り出した。 何がしたいんだろ。 「もしもし瑛璃??分からず屋の心純ちゃんに説明してあげて。」 …何で瑛璃?? しかもいつ番号交換したんだ?? そうこう思ってる内に、あたしの方に携帯が差し出された。 暫く無視ってみたけど引きそうにないから、渋々受け取る。 もちろん、壱を睨み付けながら。 「瑛璃??どういうこと??」 "あのね、あたしと壱は兄妹なの。昔親が離婚して一緒には住んでないけどね" …初耳なんですけど!!!!! しかも離婚て。 "今のお父さんはお母さんの再婚相手なの。"
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