第1章

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「はぁ??」 流石に打ちのめされた壱。 …凹んでるし。 「そういうことだから諦めて。」 「無理。」 また即答かよ。 「俺の事嫌い??」 「一応友達の兄だから全く好きじゃないけど大っ嫌いじゃない。」 「ねぇ…それ遠回しに嫌いって言ってるよなぁ。」 その通りだよ、壱。 それに…、 「あんたモテるでしょ??走ってるとき女達の悲鳴が凄かったからね。」 ほら、良くある王子様的な地位?? それに、悔しいけど顔はすっごーく格好いいし。 「まぁ普通??それがどうしたんだよ…。」 「モテる男は面倒い。」 これ、本音まじりだから。 女の嫉妬は陰湿だし。 「じゃあ…もう他の女と口きかねぇ。だから…、付き合ってくれ。」 ………。 何こいつ…、諦め悪すぎ。 「お願い、…恥かしいけど初恋なんだ。初恋は実らねぇって言うけど、俺はそんなの嫌だ。」 「随分自分勝手なんだね。」 でも…、心動かされたのも事実……。
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