第1章

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ポタッ… ポタッ……― 朝、植物から聞こえる雫の音に…耳を澄ませる。 「心純ー!!!!!」 あたしの名前を叫ぶ、澄んだ綺麗な声の方に耳を傾ける。 「瑛璃、おはよう。」 「おはよっ、やっぱ晴。晴天だね!!」 手をいーっぱいに広げて微笑む瑛璃は女のあたしから見ても、綺麗だ。 「うん、気持ちいいね。」 「流石心純のお天気予報!!!よく当たるねっ♪」 「そんな大層なものじゃないよ、空が好きなだけ。」 そう、あたしは この自然界で一番空が好き。 だからいつも見てるうちに、変化とか…色々分かるようになった。 「でも、入学式の日が晴でよかったよね!!!!」 今日は大学、 今日から大学。 あたし達は晴れて大学生になる。 「さぁ、いこっか。」 あたしは瑛璃にそう言って歩き出した。 「どんな人がいるかな??」 ニコニコと笑って、瑛璃が呟く。 「きっと、素敵な人がいるよ。」 そして――この後、あたしの予感は当たることになる。
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