第1章

3/12
前へ
/31ページ
次へ
トットット…… 無事に入学式は終わった。 この大学の吹奏楽はとても評判がいいらしく、たしかに素晴らしい音を出していた。 あぁ、そういえば自己紹介がまだだった。 あたしは 波崎 心純(ハサキ ミジュ) この青い目からしてもハーフだ。 この名前は、イギリス人の母がつけた。 そして、友達の小暮 瑛璃(コグレ エリ)は性格は真逆だけど数少ないあたしの良き理解者。 「ねぇ、相席していい?」 入学式のあと、学生食堂でランチしていたあたしと瑛璃に、突然降ってきた言葉。 「あッ、どーぞ!!!!込んでますもんね。」 誰に対しても優しい瑛璃は話かけてきた人にあっさりOKした。 この人は男で、チャラチャラしたかんじだった。 はっきり言うとあたしは苦手…。 「寿!!!!何やってんだよ…。」 「おお。壱♪」 後ろから聞こえた声に驚いて、思わず振り返った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加