第一章 💠セルミア国💠

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「確かにシィアは…両親を失った。 それは俺も同じだし、もうココにはほとんど人はいない。 でも逆に言えば誰かはいる。 俺は消えないよ? 一緒にいてやる。 そしてお前のトリースは、俺が立ち合い人になってやる」 青年は力強い口調で言った。 「なるほどね…」 ロッティは少し考えてから、シィアの方を向く。 「だったらその立ち合い人、オレもさせてもらうかな? もうこうなったら、一人より二人のが心強いっしょ?」 「ええ。 お願いするわ」 今度は青年の方を向いて、 「だってさ♪ よろしくさん!! ま、一応オレのが君よりお兄さまだしね♪」 「なっ!! 兄っつったって、たった一ヶ月だろっ!!?」 「たったの一ヶ月だって立派な兄だもんね~♪ ほら、よく五十歩千歩とかいうだろ♪」 「五十歩百歩だし!! てか五十と千だと大分違うだろが!!」
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