第一章 💠セルミア国💠

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シィアがクスクスと笑う。 こんなシィアを見るのは戦が始まって以来だった。 「まぁまぁ。 ほら、シィアも待ちくたびれちまうしさ、さっさと始めちゃいましょ」 そんなこんなで(?)シィアのトリースは始まった。 トリースによって、シィアのレイズは綺麗なアクアマリンに変わった。 「きっとシィアの綺麗な心の色なんだろうな…」 青年はシィアの胸元にあるペンダントを見、呟いた。 澄んだ、誰が見てもに綺麗な色をしている。 それこそ本人が信じられないくらいの美しさ…。 シィアがポツリと呟く。 「私は綺麗でも何でもないわ」 青年はペンダントから目を離し、うつ向いたシィアの顔を覗くように見た。 「シィアは綺麗だ」 青年は続ける。 「シィアは誰よりも綺麗だ。 じゃなきゃこの石がそんな色を示すハズがない。 レイズは…レイズの神は嘘をつかない。 それにシィアのいいところ、綺麗なところは俺がいっぱい知っている」 シィアはまだうつ向いたまま。 「それじゃダメなのよ…」 だがその声は小さすぎて青年には聞こえていなかった。
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