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ところでそのロッティだが、
「なになに~?ゃっぱり、ホントに忘れちゃってたワケ??
薄情者だな~」
実際その通りなので、二人は何も言葉を返せない。
「ま、ぃいけどね」
ロッティは呆れたようにそう言い、急に真顔になった。
「それよりシィア。
トリース、ホントに受ける気なのか…?」
ロッティは不安と疑いが混じったような声をしていた。
「受けるわ」
「…言いにくいけど、ココにはもう誰もいないんだよ?
それこそ神官も、君の両親も――」
「わかってるわ」
シィアの目に、もう迷いはなかった。
「それでも受けるって、私が決めたのだから…。
二言はないわ」
「でもよ……」
「誰もいないワケじゃない」
今までロッティとシィアの話をずっと黙って聞いていた青年が口を開いた。
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