第4章 覚悟

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龍夜の能力が使われた輪ゴムは、高速回転しながら敵に突っ込んで行く。 しかし、輪ゴムが敵を切り裂く事はなかった。 音速丸鋸は敵の体を通過して行き、後ろにあった商品の陳列棚を切り裂いた。 店内はてんやわんやの大騒ぎだ。 その騒ぎに乗じて龍夜も店をあとにした。 龍夜は誰も着けて来ていない事を確認し、家の玄関を開けた。 「ただいま………」 「お帰りなさ~~い。お兄ちゃん電球買って来てくれた?」 小宵はキッチンから顔を出した。 「…………いやっ、ホームセンターに行ったんだけど何か事件が起こったみたいで………結局、電球は買えなかった………」 龍夜は小宵に怪しまれないように、極力嘘を少なくした。 「えっ!? お兄ちゃん大丈夫だったの!?」 小宵はキッチンから出て来て、龍夜の前に立った。 「ああ………大丈夫だよ………」 龍夜は静かに答えた。 それを聞いて小宵はほっと胸を撫で下ろした。 「よかった~~~」 「………電球は明日でいいか? 今日はホームセンターに入れないだろうから………」 「うん!! 大丈夫だよ!! ………あっ!! もうすぐ晩ご飯だから、ベルさんも呼んで来てね」 「ああ、わかった………」 龍夜は2階へ昇っていった。 「ベル、魔力感知について詳しく教えてくれ」 部屋に入るなり、龍夜は切り出した。 ベルは龍夜の部屋のソファに寝っ転がってせんべいを食べながら、龍夜が小学生の頃集めていた漫画を読んでいた。 「………なんだよ薮から棒に………」 「………実はな………」 龍夜は先ほどのホームセンターの一件を話した。 「………ふ~~~ん………」 ベルは漫画を机に置くと、天井を見て唸った。 「………たぶん、そいつは人間だな………。悪魔でそんな真似が出来るのは、特別な能力を持った奴か、Bランク以上の奴だからな………」
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