異世界から来た者

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カーバンクル「空間を渡っただって? まさか! でも普通の人間にこんなまね出来るわけ………。」 遠矢はカーバンクルの発言に苦笑いを浮かべた。 遠矢「普通の人間には………か。確かにな。この力は異端何だよ。だから俺も滅多には使わない。それに………使用すればするほどリスクを負う事になる。つまり便利だと思って使えば使うほどリスクが増すと言うわけだ。まあ、短距離転移なら大丈夫だけどな。」 カーバンクル「そうなんだ。あまり無理はしないでよね。」 カーバンクル(今の力の波動は六大属性に当てはまらない? まさか………そんな訳ないよね。伝説の七つ目の属性何てね。) 遠矢(しかし、短距離転移とは言え魔力がそろそろやばいか?) 遠矢「さて、空から落ちてきた奴!いるのか?」 ???「グルルッ! 」 遠矢「まだ視界が悪いか………。何だ、うなり声………?」 カーバンクル「とっ、遠矢! 恐いよっ!」 カーバンクルはあまりの恐ろしいうなり声に体を震わせた。 遠矢「だが行くしかないぞ? お前がいなかったら言葉が通じなかったら困るしな。」 その時、霧の向こうから強大な魔力反応がし始める。 遠矢「この魔力は! まずいな。奴さん、見知らぬ世界に落ちてきたかなり気が立ってるようだ。カーバンクル、防御結界最大!」 カーバンクルは遠矢の号令に赤い瞳を光らせ自身の魂の輝きを増幅させる! カーバンクル「我に宿りし守りの力よ。主に大いなる守護の力を与えん。守護の盾!」 パア~ッ。 カーバンクルの能力、守護の盾が発動し遠矢が薄い光の膜に覆われた。 カーバンクル「この守護の盾は効果時間は短いけどすべての攻撃を遮断させるよ。」 遠矢は自身に張られた防御結界を肌で感じると納得したように頷いた。 遠矢「まあ、能力の高さをふまえて発動時間の短さは許容範囲内か。」 カーバンクル「まあ、高位の防御結界だからね。後は私のサポート能力で相手の魔術攻撃は跳ね返してそらせるから遠矢は攻撃に集中して!」 遠矢「すまない。」 ???「グォ~ン!」 遠矢「やれやれ、落ち着きのない奴だ。まずは奴を静める!行くぞ!」 遠矢は背中の剣を抜き放つと正眼に構えた。 遠矢「破邪の力よ。我が前に立ちふさがりし霧を消し去れ! 破邪閃光撃!!!」 遠矢が剣を一太刀振るうと白い閃光がほとばしり霧を打ち消していく。そして現れたのは巨大なクレーターだった。
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