異世界から来た者

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遠矢「バカな、こんなあまり広くない神社何だぞ! こんな巨大なクレーターが出来るなんて!」 遠矢はあまりの驚きに足を一歩前へ踏み出してしまった。 ザッ。 シュン。 遠矢はふと、とある異変に気が付いた。 遠矢「何? 辺りの空間が歪む?」 タンッ! 遠矢は急いで前に跳んだ。 スッ。 遠矢のさっきまでいた場所は空間が歪み入り口は見えなくなってしまった。 遠矢「閉じ込められたか………。だがこの空間の歪み………あの時と同じだ。」 遠矢は幼少時に師匠である異世界の騎士を思い浮かべる。 遠矢「さすがにあの時とは規模が違うか………。今回のあの闇の柱は前とは桁が違いすぎる。」 俺はおぼろげな記憶を辿る。 そして当時のいくつもの記憶のビジョンがフラッシュバッグした。 カーバンクル「どうしたの遠矢?」 遠矢「いや、昔の事を少しな。カーバンクル目標は?」 ピクッ! カーバンクル「この反応は?遠矢! 避けて!」 キラッ。 遠矢は間に合わないと判断しとっさに腕を十字に合わせると防御の姿勢を取る! ドカン! 遠矢「クッ?」 カーバンクル「駄目だ!リフレクターシールドが間に合わない!」 前方からの魔力砲撃が遠矢を直撃した。 バチバチバチ! 遠矢はカーバンクルの張った守護の盾を前方に集中させ、魔力砲の閃光を反らした。 ヒュン。 遠矢「ハアハア、助かったよカーバンクル。 守護の盾がなければ殺られていた。」 ???「今の一撃を防いだか。下等種族がやりおるわ!」 遠矢「何だ? 頭に声が響く?」 カーバンクル「遠矢! 今のは思念波だよ!」 遠矢「思念波? テレパシー見たいな物か?」 カーバンクル「そんな感じかな。でも何て威圧感なんだ。敵意剥き出しだよ。」 遠矢「まて! 俺は戦いに来たんじゃない。話を聞いてくれ!」 ???「話だと? 下等種族に話す舌は持たん。我を落としたあの小娘は何処だ!」 遠矢(………リティアの事か?) シュウシュウシュウシュウ。 カーバンクル「ヤバイよ! 第2波が来るよ。」 遠矢「奴の第2波までの間隔は?」 遠矢はカーバンクルの察知能力を信頼し守護の盾を再び前方へ集中させる! 遠矢「後一回だ………。後一回防げば勝機はある。奴が遠距離砲撃を行う理由は恐らく接近されたら終わりだからだ。つまり奴も落ちたショックでダメージを受けている。なら………。」
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