異世界から来た者

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ベイルード「まあ、そう言う事だな。」 遠矢「良いのか? 弱点を俺にばらして。」 ベイルード「力が発揮出来ないと言っても2クラス落ちのAAクラスになるだけだ。並みの奴には負けんさ。」 遠矢(確かに勝てる気はしないな。) 遠矢は改めて強大な力を秘めたベイルードを見渡す。 遠矢「さて、代償の件だが、俺が困った時に一度だけ助けてくれ。報酬はそれで良い。俺にしては破格だぜ。」 ベイルード「クックックッ、ハッハッハッ。良かろう。その話乗った!」 遠矢は笑みを浮かべると首のペンダントを握り締めた。 遠矢「商談成立だ。」 遠矢はそう言うと背中の剣を抜いた。そしてベイルードの周りに目を凝らし空間の認識を行った。 遠矢は生まれつき空間認識能力が高くそれを利用して空間の異変を感じ取り僅かな空間のほころびを探索する。そしてベイルードの真上に空間の亀裂を発見した。 遠矢「あそこか。」 遠矢は空を見つめると空間に無数のひびが入っているのを確認した。穴は辛うじてふさがっているようだ。 遠矢「技を使う。ベイルード、俺に次元破砕撃を放て!」 ベイルード「!!!」 ベイルードは自身の得意技である、次元破砕撃の事を知っていた事を知り驚きを隠せないでいた。 次元破砕撃とはベイルードの固有技で次元を貫くほどの高エネルギーを放つ技で別名次元砲とも呼ばれる。 ベイルード「何を考えている? 死ぬぞ!」 ベイルードは遠矢を見つめる。 遠矢(高スピードの物体が三騎近付いて来ている? 本部の部隊か? クッ! 遠矢「本体が近付いて来ている!ベイルード!お前の攻撃を目眩ましにお前を元の空間に送り返す! 早くしてくれ。俺はまだ裏の顔を知られるわけにはいかないんでね。あんたを倒した事にする。」 遠矢はそう言うと剣を上段に構える。 ベイルード「分かった。行くぞ!」 ベイルードは口を開き魔力を高め始めた! 遠矢「破邪の剣よ!我に力を………時空剣奥義………ユニゾンブレーカー!」 遠矢はベイルードの攻撃の呼吸を読み取りタイミングを合わせる。 ベイルード(………この呼吸はまさか!) ベイルードは遠矢の放とうとする技に見覚えを感じた。 ベイルート「この技はエルシャンクの?」 時空剣奥義ユニゾンブレーカー………この技は相手の魔術の防御専用技で相手の属性攻撃に限り剣で攻撃を吸収し自身の攻撃力を上乗せして放つ奥義である。
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