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女隊士「あなたも同じ白銀だから知っていると思うけど、この神社は5つある結界ポイントのうちの一つなの。そしてここには竜を象った神像があるわ。」
遠矢「竜を象った神像ですか?」
女隊士はこくんとうなずく。
女隊士「隊長があなたの言葉を聞いて飛び出した理由は神像の封印が破れたかもしれないと思ったからよ。」
遠矢はその話しを聞いて結界ポイントの秘密を少し知った。
遠矢「竜を象った神像………か。まさか結界ポイントに封印されているのが竜とか?」
女隊士「さあ、そこまではわからないけど古から守られてきた結界ポイントだから………。さて、お話はおしまい。応急措置だけど動けるようにはなったはずよ。」
遠矢は体から痛みが引いたのを感じた。
遠矢「すごいですね。ヒーリングですか?」
女隊士「まあね。白斗隊長はともかく私は回復と補助専門なのよ。でもあなた、回復力が高いわね。」
遠矢「昔からですよ。」
遠矢はそう言うと立ち上がった。
女隊士「待って!」
女隊士は何かを察したのか遠矢を制止する。
女隊士はナイフを腰から取り出すとナイフを遠矢に向かい投げる。
シュン!
ザクッ。
女隊士の投げたナイフは遠矢の背後に向かい飛んで行った。
???「待って! 攻撃しないで!」
ガサガサガサ。
不意に遠矢の後ろの茂みが揺れて声が聞こえた。
女隊士「遠矢君、急にすまなかったな。君の背後に気配を感じたものでな。」
???「遠矢? 無事だったの!」
茂みから黒い影が勢い良く飛び出した。
その顔は見覚えのある顔だった。肩には白い狐を乗せている。それは落ちてきた少女リティアだった。
リティアは遠矢に抱きつくと泣き出した。
リティア「遠矢~っ。怖かったよ~。黒い光に襲われて魔力は封じられちゃうし、爆音は聞こえるし………えぐっえぐっ。」
遠矢「………リティア? お前そんなキャラだったか?」
リティア「そんなキャラって何よ! 私は私よ? であいつはどうなったの?」
遠矢はあまりのリティアの変貌ぶりに驚きを隠せないでいた。
遠矢(何か変だな?魔力封じの副作用か?)
女隊士「遠矢君、この子は君の知り合いか?」
遠矢は女隊士の質問に口を濁した。
遠矢「知り合いと言うか………落ちてきた少女がこの子です。発見した時はまだ記憶がしっかりしていた筈なんですが………。」
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