異世界から来た者

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リティア「まあ、コンピューターを調べれば少しは分かるかも。それに古代の遺産については少しは知識はあるしね。」 遠矢「期待している。何とか稼働率を上げたいんだ。」 遠矢達は通路を進みエントランスにたどり着いた。そしてエントランスにあるコンソールを操作する。すると床が光り転移門が現れる。 リティア「へえ、ゲートで移動するんだ。」 リティアは興味津々で辺りを見渡す。 遠矢「残念ながら全容は把握出来てない。今使える機能は転移門とリカバリー機能くらいだ。」 リティア「転移門とリカバリー機能か。後はどんな機能があるの?」 遠矢「プラントと格納庫、後は冬眠装置か?」 遠矢は曖昧にそう答えた。 遠矢達は話ながらゲートを潜る。そして光りと共に姿がかききえた。 ブリッジ 遠矢「着いたぞ! ここがブリッジだ。」 遠矢はリティアにそう説明する。ブリッジはかなり広くいくつもの席があった。 リティア「レーダーに砲撃システム、へえ、本格的だね。まあ、基本的なシステムは管理者が使用している戦艦とは変わらない見たい。」 遠矢はリティアの言葉に少し考える素振りを見せると口を開いた。 遠矢「管理者の戦艦………か。そんなに似ているのか?」 リティア「まあね。詳しくはスペックを調べてからね。」 リティアはコンソールを片手で操作し画面を立ち上げた。そして画面に見慣れた紋章が浮かび上がった。 リティア「えっ? あの紋章は………! まさか、そんなっ!」 リティアは一瞬、画面に写った紋章に驚きを隠せないでいた。その紋章は交差した剣に竜の紋章だった。その紋章は魔王レギオスの紋章だった。 リティア(魔王レギオスの紋章? 何故、そんな物がこの世界に! まさか、過去の大戦のさいにこの次元に辿り着いた?) 遠矢「この戦艦はエルシャンク師匠と共に発見したんだ。遺跡の最深部の転移門から辿り着いた。師匠が言うには俺の右手のある物に反応したんだと。」 遠矢は右手の手甲をリティアに見せる。 リティアは見せられた右手を見る。よく見ると手甲は封印の役割があるようだ。複雑な紋様が描かれている。 リティア「謎だらけね。あなたも、この戦艦も………。あなたは時の力を使えるみたいだしね。」 遠矢はばつの悪そうな表情をした。 遠矢「確かに使えるが制御は効かない。ただ使えるだけさ。それに自身の能力じゃない。」
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