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リティア「???」
リティアは遠矢の反応に違和感を感じた。自身の能力を嫌っているのだろうか? リティアはそう思った。
リティア「嫌いなんだ? 自分の力が………。」
遠矢はまあなと呟いた。
遠矢「強大な力ってヤツは扱いは難しいしリスクも高いからな。」
リティア「遠矢………あなたの力のリスクって何なの?」
遠矢は冷静にリティアに答えた。
遠矢「リティア、俺の年齢は何歳に見える?」
リティアは急に年齢の事を聞かれ戸惑う。
リティア「16才くらいかな? だって学生でしょ?」
遠矢「近いな。実際は18だ。まあ、二年くらいは老化が止まっていたからな。」
リティアは老化が止まっていたと聞き驚いた。
リティア「それって不老って事?」
遠矢「そんなに良いもんじゃないさ。俺はまだ二年しか老化は止まってないが、これが進行すると同じ場所にいられないからな。年を取らないんじゃあ不思議がるだろ?」
リティアは納得した。おそらく遠矢の力は時を操る能力………そして代償は不老。確かにたまったものではないはずだ。他の人間は老いていく。しかし自分は置いてかれるのである。
遠矢「あまり能力を使わなければ大丈夫だ。」
遠矢「さて、つまらない事を話したな。忘れてくれ。どうもお前には口が軽くなるな。気をつけないとな。」
リティアは意外そうな表情をした。遠矢がリティアに秘密を話したと言う事は少しは信用してくれたらしいと言う事だ。素直にそれが嬉しかった。
リティア「そう言えば遠矢は戦艦のマスターキーは持っているの?」
俺はリティアにマスターキーと聞かれ首を傾げた。
遠矢「いや、この戦艦のマスター登録はしたが思い当たる節はない。」
リティア「…………あのさ、ダークファンタジアの戦艦はマスターキーが無いと動力炉の出力は上がらないわよ? それにマスターキーはマスターの武器にもなるの。あそこにカプセルがあるでしょ?」
リティアはブリッジの中央にあるカプセルを指差した。
リティア「あそこにマスターキーを差し込めばメインシステムが起動するはずよ!」
遠矢ははっとし背中の白銀の剣を掴む。そして、カプセルを開け空いているスリットに抜き身の剣を差し込んだ!
ブンッ。
すると駆動音が鳴り始めブリッジの明かりが点灯した。そしてアナウンスが流れる。
マスターキーの存在を確認………ロック解除! 認証開始…………。
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