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遠矢が呪を唱えると空に白い魔方陣が浮かび上がった。 そして光輝く!
そして現れた一匹のウサギ型の獣
キュアービースト「遠矢、呼んだ?」
遠矢「来てくれたかキュアービースト。急ぎで悪いがこの少女の治療を頼む。」
キュアービーストはジャンプしながら少女に近付く。
キュアービースト「………これは酷いね。かなり格上の相手と戦ったみたいだ。まるで………ドラゴンと…………。」
遠矢「ひょっとしてこの傷か?」
少女の背中には三本の大きな鉤爪状の傷があった。
遠矢「キュアービースト! 回復にかかる時間は?」
キュアービーストは少し考える仕草をすると赤い瞳を揺らした。
キュアービースト「上級回復魔術を使って完治まで二十分かな? まあ、魔力は貰うけどね。」
遠矢「………二十分か。範囲内だな。ハク! お前はここに残って彼女の護衛を頼む。俺はカーバンクルとそのあやかしに会いに行く。話が分かるようなら話し合いだ。だが駄目なら………。」
遠矢は無意識に背中の剣の柄を触った。
ハク「………遠矢? でも大丈夫なの?いくらBクラスとCクラスと言っても僕たちを三体同時召喚なんて………。」
遠矢「その事か。確かに上級クラスの召喚は無理だ。だが俺は能力の高さだけでお前達を召喚している訳じゃないさ。」
カーバンクル「ハク! 心配しないで、私が必ず遠矢を守るから。」
カーバンクルは胸をはりそう言った。
ハク(それが一番心配何だけどな。)
遠矢「おい! お前名前は?」
傷だらけの少女「私か? 私は時の管理者直属の近衛隊所属、リティアだ。」
遠矢「リティアか……。リティア!治療を終えるまでここから動くなよ。一応、ハクを置いていく。」
ハクはリティアの側に寄ると霧の結界を発生させた。
キュアービースト「さて、治療を始めるよ。」
キュアービーストも魔方陣を展開し呪を唱え始めた。
キュアービースト「すべての力の源よ。我に大いなる癒しの力を与えん。リザレクション!」
パアッ。
キュアービーストが呪を唱え終えると大いなる癒しの奇跡がリティアに降り注ぐ。
リティア「温かい………光だ。キュアービーストと言ったな。感謝する。」
リティアはキュアービーストの主である遠矢を見つめる。
リティア「これだけの召喚獣を扱う者がこんな次元の辺境にいたとはな。さっきの非礼は詫びよう。」
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