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学校に着くと教師たちに叱られる。それを適当に流し、俺は自分の教室に向かった。
教室に着くと「仲間」って俺を呼ぶ連中が集まってきた。
また遅刻かよ。とかなんとか、当たり障りのないことを言ってくる。
俺はこいつらに仲間と呼ばれているが、俺は一度としてそんなことを思ったことがない。
なぜかって?
理由は簡単。あいつらも俺を仲間だなんて思っちゃいないからだ。
まあ、俺は世間から見ればやっぱりはみ出し者で、不良って呼ばれる存在で……
今、俺の周りにいる奴らも不良だと思う。
ただこいつらと俺の違いは意識の違いだ。
俺は別に不良と呼ばれたくて煙草を吸ったり、わざと遅刻したり、夜遊びしたり、喧嘩をしてる訳じゃない。
いつだって自分に従って生きてるだけ。
だが、こいつらは違う。
周りに不良と呼ばれることを格好いいと思ってる。
だから不良のように振る舞うがやっぱり心の中でビビっている。
そんな奴は独りでいるのが怖いから、似た者同士と必要以上に群れようとする。
そして敵わない相手が近くにいるなら、とにかくくっついて行動する。
俺がこいつらをちょっと脅せば、こいつらは従うだろう。
何もかもビビってるだけだから。
一番中途半端な連中だ。そんなの格好いいなんて思われるはずもない。
俺はその日を適当に過ごした。
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