プロローグ

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キョン(心の声)「そんなわけで、俺が思いきって口にした厳然たる真実は『面白くないアホジョーク』と決め付けられ、挙げ句の果てにハルヒは財布を忘れたとかで喫茶店の払いも俺がすることになり、何もならないどころかこれじゃ収支は文字通りマイナスである。」       キョン(心の声)「だが後から考えると、《あの一件》は、もしかしたらここでの会話がきっかけだったのかもしれないという気もする。」   キョン(心の声)「《あの一件》。それが起こったのは、喫茶店での会話から約5カ月を経て、夏休みも、体育祭も終わった頃―――」   キョン(心の声)「文化祭を翌日に控えた、暦の上ではとっくに秋だというのにまるで夏の置き土産のようにじっとりと暑い、そんな日だった。」
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